長年の研究が積み重ねられて出来上がった形をもとに考えるときに使うロジカルシンキングの方法がフレームワークです。
フレームワークを使うときはフレームに合わせて自分の考えを整理していきます。
フレームワークの1つであるマトリックスは、縦軸と横軸に基軸を置いて整理し、体系化することで分析します。
代表的な例として、PPM分析、SWOT分析があります。
PPM分析
プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの略で、企業戦略へのアプローチとしての分析ツールです。
もともとは自社商品のマーケットシェアと市場成長率を組み合わせて、どの分野に資金を投入すると効率的な経営ができるかを判断する際に使われていました。
縦軸に市場成長率、横軸にマーケットシェアをとり、次の4つの枠組みを作ります。
①花形(高成長、高シェア)…これから金のなる木に伸ばしていく商品群
②金のなる木(低成長、高シェア)…会社にキャッシュを生み出していく商品群
③問題児(高成長、低シェア)…先が見えないため投資か撤退かを決める商品群
④負け犬(低成長、低シェア)…新しい投資をしてはいけない商品群
市場成長率が高い商品群は、将来マーケットシェアを拡大していくことができます。
その拡大のためにも商品群に資金などを投入していく必要がありますが、マーケットシェアが獲得できない問題児の商品群は、さらなる投資をすべきか撤退すべきかを決める必要があります。
また、花形の商品群は一番高いマーケットシェアを獲得しているので、企業にとってはお金を生み出す商品群となります。
しかし、花形の商品群は市場成長率が低くなることがあります。
そのため、今はお金の流入が期待できても、いずれは負け犬の商品群に転じてしまう可能性もあることを考慮に入れる必要があります。
金のなる木の商品群や問題児の商品群に投資し、花形に育てる必要もあるのです。
SWOT分析
SWOT分析は、おもにマーケティング戦略や企業戦略を立案する際に利用するフレームワーク思考を助けるツールです。
内外の経営環境と、それぞれのプラス面とマイナス面という大きな2つの要因を組み合わせて分析し、企業の課題を見つけるときに使われます。
まず、企業をとりまく環境を内部と外部に分けます。
さらに内部環境については競合相手と比較した相対的な強み(Strength)、弱み(Weakness)、外部環境については顧客、競合会社、経済状況などの要因に関するビジネス上の機会(Opportunity)、脅威(Threat)に分けます。
この4つの項目から分析を行うことで、自社の状況を明らかにしていきます。
ここでいう機会は、将来の環境変化が自社にいい影響を与える可能性のある要因のこと、脅威は、自社に悪い影響を与える可能性のある要因のことを指します。
まとめ
フレームワークは、誰でも一定の判断基準が持てるように作られたものなので、活用することで、考えるべきポイントが抑えられるようになります。
慣れてくると説明するときにも役立つ方法なので、仕事に活かせるように日常で使ってみるようにしましょう。