MECEは、ロジカルシンキングの基本的な思考法の1つです。
MECEとは、Mutually Exclusive Collectively Exhaustiveの頭文字からできており、「ミーシー」と読みます。
MECEの意味
Mutually Exclusive Collectively Exhaustiveのそれぞれの単語の意味は以下の通りです。
・Mutually 相互に、相互間において
・Exclusive 排他的な、独占的な
・Collectively 集合的な、集まった
・Exhaustive 徹底的な、すべてを吐き出した
これらの単語の意味を分かりやすくまとめると、漏れのない状態で、かつ重複しないように整理し、部分最適ではなく全体の最適を目指して考えること、という意味になります。
ロジカルシンキングにおいては、漏れや重複という無駄が起こらないように考えることが重要です。
MECEにおいての漏れや重複のない最適な状態とは
漏れのある状態とは、全体をみて考えたときに、何かが不足していて抜けがある状態のことをいいます。
重複のある状態とは、全体をみて考えたときに、同じものが重なっている状態のことをいいます。
物事を分析する際に漏れや重複があることで、正確な分析ができなくなったり、間違った結果を招いてしまったりする可能性もあります。
MECEの考え方の例
MECEの考え方の例題として、傘の市場で解説します。
傘をいくつかの種類に分けて考えます。
図の青い部分が重複しているところ、ピンク色の部分が漏れがあるところです。
漏れがなく重複している状態
傘には前述した通り、男性用、女性用、子供用などに分けられます。
図のように子供用にも女性用と男性用があるため、子供用の傘と大人用の傘で重複が起こります。
重複していないが漏れがある状態
もし下の図のように分けた場合、普通の大人用と携帯用で分類した場合、子供用が抜けていることになります。
漏れも重複もある状態
性別と使い捨て用、携帯用で分けたとします。
図のように分けると女性用と男性用がありますが、子供用が抜けています。
また、用途と性別で重複しています。
漏れも重複もない状態
男性用と女性用に分け、年齢でも分類する際に、下の図のようにすると漏れや重複が無い状態にすることができます。
MECEを使用する際の注意点
前述の傘の例では、大人用(男性用、女性用)と子供用で分けると漏れや重複の無い状態にすることができます。
しかし、携帯用、使い捨て用などの用途を追加すると重複が起こってしまいます。
MECEを考える際は、分類を増やしすぎないことも重要です。