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具体化とは
抽象的なものごとを細分化して形として表現することを具体化といいます。食べ物と言えば抽象的に聞こえるなら、それをリンゴ、パスタ、チョコレートとすれば一段階、具体的になっています。パスタやチョコレートごとに種類を挙げれば、さらに具体化できます。
何かを学習する際に、本や参考書に書かれていることを自分にとって身近なものに置き換えて理解しようとすることも具体的思考のひとつです。
抽象化とは
具体的なものごとの共通点を見つけることで何が言えるかという1点にまとめることです。例えば、ダイエットに頑張る人、お化粧品の使い方を熱心に研究する人、自然食品にこだわった食事をする人、ファッションにこだわりを持っている人の共通点を探したら何が見つかるでしょう。みんなキレイになりたいという願望を持っているということが言えるのではないでしょうか。
1点にまとまっているけれども、捉える位置が広がっているということがお分かりいただけるでしょうか。これが抽象化なのです。
具体化思考と抽象化思考の必要性
具体的に考えることと、抽象的に考えることはどちらもとても大切です。まず思考レベルを合わせる時に使います。具体的思考と抽象的思考の幅がある人ほど周りに合わせたコミュニケーションが可能になります。
コミュニケーションではお互いのピントを合わせることが必要なのです。
具体化で食べ物の話をしている時に、パスタに絞った話になると一段ずれています。ダイエットの話をする時に、美しくなることにフォーカスすると抽象性が一段上の話になります。かみ合わないとはこういうことでも起きるのです。
抽象化思考によって、相手が本当に求めているものは何かを知ることができます。抽象度が高いとそれだけ思考を広くした多くの情報の中から探し出すことができます。経験や自分の思考と相手の話をどれだけ繋げられるかは、どれだけ抽象的に考えられるかに掛かっているのです。
また、抽象的に考えるものごとのなかには、情報がより多く詰まっているので、「それは要するに○○だよね、ならば、コレにも有効なはず」というように選択肢が増えたり、関連のなさそうなものからも有効な何かを見出すことができるのです。
具体化思考によって相手に必要な情報は何かを考えることができるようになります。分かりやすい説明をするため、説得力の高い話をするためには、より具体的な要素が必要です。また、具体的な依頼や指示をすることでお互いの誤解も生じにくくなります。受け手にとって動きやすさがあるのです。
「それは例えば、○○も当てはまる」「これはAとBとCをやると達成できる」ということを考えるのも具体化思考の成せる技です。
具体化思考と抽象化思考の強化
抽象化思考を鍛えるには、ものごとにWhy?を問い続けてみることが有効です。その抽象化によって見えてくることを再度具体的に考えると、Why?を問う前とは違う答えが待っているものです。
新たなアイデアが生まれるのも抽象化と具体化を繰り返す中で生まれます。思考の中の関連性の無かったバラバラに思えるたくさんのパーツが揃ったことを抽象思考によって感知できるとシステム化できます。何が役に立つかは後になってみなければ分からないものです。
そこから行動に移す時に、具体的に細分化することで整理でき、進行をスムーズにすることができます。これが具体的思考の領域です。
具体的にすることも、抽象的に捉えることもそのための思考を重ねていくほどにそのスピードを早くすることができます。早くなるごとにものごとを理解する力も強化されていきます。これができるようになるとビジネスパーソンとしても強力な武器になるようです。